2026年1月06日
歯科医院のホームページや案内でよく目にする
「定期検診を受けましょう」という言葉。
患者さんからは
「痛くもないのに、何をされるの?」
「毎回クリーニングだけ?」
「正直、そんなに頻繁に行く必要あるの?」
という声をよく聞きます。
そこで今回は、科学的根拠に基づいて
✔ 定期検診で実際に行っている内容
✔ なぜ“治療がなくても”通う意味があるのか
✔ おすすめの通院頻度
を、できるだけ専門用語を使わずに解説します。
そもそも「定期検診」とは?
定期検診とは、むし歯や歯周病を「治す」ためではなく、「防ぐ」ために行う通院です。
歯科医療は今、
治療中心から予防中心へ
世界的に考え方が変わってきています。実際に、厚生労働省や
World Health Organization(WHO)も、
「歯科疾患は予防できる生活習慣病である」と明確に位置づけています。
定期検診で「実際にやっていること」
① むし歯・詰め物・被せ物のチェック
初期のむし歯はほぼ無症状です。
しみない・痛くない=問題なし、ではありません。
・肉眼
・拡大鏡
・必要に応じてレントゲン
を使い、ごく初期の変化を見逃さないよう確認します。
早い段階で見つかれば
・削らずに済む
・経過観察だけで済む
ケースも少なくありません。
② 歯周病の検査(歯ぐきの健康チェック)
日本人が歯を失う最大の原因は、むし歯ではなく歯周病です。
歯周病は
「痛くないまま静かに進行する病気」。
定期検診では
・歯ぐきの腫れ
・出血の有無
・歯周ポケットの深さ
を数値で測定し、進行度を客観的に評価します。
③ 専門的クリーニング(PMTC)
毎日しっかり歯みがきをしていても、
歯ブラシだけでは100%汚れを落とすことはできません。
特に
・歯と歯の間
・歯ぐきの境目
・奥歯の溝
には、歯垢や歯石が残ります。
定期検診では
・専用器具
・研磨ペースト
を用いて、バイオフィルム(細菌の膜)を徹底的に除去します。
これは、
American Dental Association(ADA)
のガイドラインでも、むし歯・歯周病予防に有効とされています。
④ 歯みがき・生活習慣のアドバイス
定期検診は
「注意される場」
ではありません。
・今の磨き方で合っているか
・歯ブラシやフロスが合っているか
・食生活で気をつける点
を、その方のお口の状態に合わせて調整します。
定期検診の頻度は「何ヶ月に1回」が正解?
結論から言うと、
一律の正解はありません。
ただし、多くの研究では
3〜6ヶ月に1回が最もおすすめとされています。
▷ 3ヶ月に1回がおすすめな方
・歯周病のリスクが高い
・歯石が付きやすい
・過去にむし歯が多かった
・喫煙習慣がある
▷ 4〜6ヶ月に1回で良い方
・むし歯・歯周病が安定している
・セルフケアが非常に良好
・リスクが低いと判断される場合
これは
日本歯周病学会
の治療・予防指針でも示されています。
「何もなかったから、行かなくていい」は危険?
実は、
「何もなかった」という結果こそ、定期検診の成功です。
むし歯や歯周病は
症状が出た時点で
✔ 進行している
✔ 治療が大きくなる
✔ 費用も時間もかかる
という特徴があります。
定期検診は
歯を削らないために通う場所
と考えてください。
まとめ|定期検診は“歯を守る保険”
・定期検診=掃除だけ、ではない
・むし歯・歯周病の早期発見と予防が目的
・頻度は3〜6ヶ月が科学的に推奨
・「問題なし」を確認すること自体が価値
歯は、一度失うと元には戻りません。
だからこそ、
「痛くなってから」ではなく「痛くならないために」
定期検診を上手に活用していきましょう。
気になる方は、ぜひお気軽にご相談ください。