2026年3月01日
TCH(歯列接触癖)とは?
“Tooth Contacting Habit”
― 無意識の「歯の接触」が不調の原因になることがあります ―
安静時、歯は触れていないのが正常です。
食事や会話をしていない安静時、上下の歯は触れていない状態が理想とされています。
このとき、上下の歯の間には「安静空隙」と呼ばれる約1〜2mmのすき間が自然に保たれています。
今、楽な姿勢で口元を意識してみてください。
上下の歯が無意識のうちに触れていないでしょうか。
もし歯が接触している場合、TCH(歯列接触癖)がある可能性があります。
TCHは「弱い力でも長時間」が問題です
TCHとは、食事以外の時間に、無意識で歯を接触させ続けてしまう癖のことです。
強く噛みしめていなくても、弱い力で長時間歯が当たり続けることで、歯・あご・筋肉・関節に負担がかかります。
その結果、通常なら痛みを感じない刺激が、不快感や痛みとして感じられることがあります。
これは、正座を続けたあとに足がしびれる現象と似た仕組みです。
TCHが関係すると考えられている症状
TCHは、以下のような症状の一因になることがあると報告されています。
・顎関節症(あごの痛み・口が開きにくい)
・歯のすり減り・欠け
・知覚過敏
・あごの筋肉の疲労やだるさ
・肩こり・頭痛
原因がはっきりしない不調の背景に、TCHが隠れていることも少なくありません。
TCHセルフチェックリスト
以下をチェックしてみましょう。
✔️ 何もしていないとき、歯が触れていることがある
✔️ 集中しているときに歯を噛んでいる
✔️ 肩こりや頭痛が続いている
✔️ 朝起きたとき、あごが疲れている
✔️ 舌や頬の内側に歯の跡がつく
日常生活の中で10回意識してチェックし、4回以上歯が当たっていた場合は、TCHが習慣化している可能性があります。
今日からできるTCH対策
TCHへの対応で最も重要なのは、
『歯を接触させていることに気づくこと』です。
付箋やシールを、職場や自宅の目につく場所に貼り、それを見たら歯が触れていないか確認しましょう。
歯の接触に気づいたら、
深呼吸をして肩と口元の力を抜く
唾を飲み込む
それでも歯が触れてしまう場合は、
舌の先を上の前歯の裏側(スポット)に軽く当て、舌全体を上あごに添えるよう意識してみてください。
自然と噛む力が抜けやすくなります。
歯科医院での対応について
症状が強い場合や、セルフケアだけでは改善が難しい場合には、
歯科医師の診断のもと、
マウスピースによる治療
あごの筋肉の緊張を和らげる治療
などを検討することもあります。
治療の必要性や方法については、必ず歯科医師と相談しましょう。
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